理事長メッセージ

理事長メッセージ

 弘前学院は、「畏神愛人」を建学の精神とし、青森県における最初の女子普通教育学校として1886年に設立されました。創設者本多庸一は、津軽藩出身のキリスト教者であり、青山学院第2代院長として新渡戸稲造、内村鑑三、新島襄らとともに、日本におけるキリスト教主義教育の先駆者の一人といわれた人物です。

 さて、私たち人類が遭遇した新型コロナウィルスという未曾有の事態は、終息に近づいた感があります。しかし、地球環境問題や多発する天災、国外での地域紛争や国内での少子化問題等多くの課題に直面しています。
中でも憂える事態は、若者の軽率な行動による犯罪の多発です。老人や弱者を狙った詐欺や窃盗事件、低年齢化している大人顔負けの犯罪、学生スポーツにおけるドーピングや常軌を逸した倫理観のない行動等枚挙にいとまはありません。
 長年教鞭をとってきた身としては、生徒・学生の成長に重い責任があると感じていますが、まだ記憶に新しい東日本大震災では自分のことより苦しんでいる人々を思いやる姿があったはずです。世界中から賞賛をあびたあの若者たちは、いったいどこに消えたのでしょうか。

 弘前学院では、どのように教育したら中・高校生や大学生に夢や希望を与え、社会に貢献できる人材を育成できるか。いかにしたら地域や社会、世界人類に貢献できる人間を育成することができるか、私たち教育機関の使命はその1点にかかっていると確信しています。
 その信念のもと、若人の成長には何が最善かを常に考え、生徒・学生にとって最適な学びの場と成長の場を提供することに努めるよう尽力していることを、多くの方々にご理解・ご参加いただきたく皆様に広く門戸をひらいています。
 創立以来138年の伝統と、全教職員一丸となった教育力で新たな未来を築く役割を、これからも全力で果たしてまいります。

理事長  小 寺 正 剛
Masatsuyo KODERA